【恐怖】家づくりで見落とされやすい「後悔」とメンテナンスの重要性
公開: 2025.05.29 更新: 2025.05.29
「家は建てて終わり」ではなく、「建てた後も長く安心して暮らせること」が理想のマイホームづくりには欠かせません。ところが、実際に戸建て住宅を手に入れた方の中には、外壁や屋根などのメンテナンスコストを想定していなかった、あるいは内観の劣化を早める要因を把握していなかったという後悔をするケースが多いのも事実です。
2024年3月にパナソニック ホームズ株式会社の「くらし研究室」が実施・集計した「戸建住宅購入・建築の重視点に関する意識調査」でも、外壁のメンテナンス経験者の9割以上が何らかの後悔を感じたことがわかっています。一般的には1回あたり100~250万円かかるとされる外壁補修費用について、多くの人が「100万円未満で済む」と低く見積もっていたという結果が出ました。
こうした誤った見積もりや、そもそもメンテナンスへの意識が低いことが、将来的な大きな負担や後悔に直結しているといえます。また、国の住生活基本計画(令和3年3月19日閣議決定)でも掲げられている「住宅ストックの良質化・長期優良住宅化」を目指すうえで、メンテナンスを軽視する姿勢は大きな障害となりかねません。
そこで本記事では、家を建てる際に見落とされがちなアフターメンテナンスの必要性について再確認するとともに、以下の点を総合的に解説します。
家を建てる前も大事ですが、建てた後もどれだけ快適に暮らせるかが、長い人生においてはより大切です。将来的な負担をなるべく抑えながら、大切なマイホームの資産価値を守っていくために、ぜひ最後までご覧ください。
目次
パナソニック ホームズ調査で判明したメンテナンス意識のギャップ

外壁メンテナンスで9割が後悔
パナソニック ホームズ株式会社が行った意識調査では、「戸建住宅の購入・新築意向者のうち外壁のメンテナンス経験者の94.7%」が後悔を感じているという、衝撃的な結果が報告されました。後悔の理由としては以下が挙げられています。
メンテナンス工事中の不便さ(35.2%) |
施工業者探しの大変さ(33.4%) |
費用の高さ(31.4%) |
一般的に、戸建ての外壁を修繕するには100~250万円ほどかかることがあります。しかし、今回の調査では、約半数以上が「外壁メンテナンス費用は100万円未満で済む」と考えており、実際の相場よりもかなり低い金額を想定していました。
情報不足が招く態度変容

外壁メンテナンスの相場費用を提示した後には、「メンテナンスの回数やコストを重視する」と回答した人が66.0%に増加しています。つまり、事前情報を知れば知るほど、「家を建てるならメンテナンス性も重視すべき」という声に変わるわけです。
しかし、実際のところ「耐震性」「断熱・気密性」「プラン・間取り」などに比べると、「メンテナンスコストの少なさ」を重視する人はまだまだ少ないのが実情です。このギャップを埋めるためにも、メンテナンスの大切さを改めて認識する必要があります。
会社名 | パナソニック ホームズ株式会社 |
住所 | 大阪府豊中市新千里西町1-1-4 |
電話番号 | 06-6834-5111 |
公式サイトURL | https://homes.panasonic.com/ |
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家を建てて15年後に高額になりやすいメンテナンスの代表例

実は、外壁だけでなく「15年後くらいに大きなメンテナンス費用がかかる場所」は他にもあります。以下の3点は特に注意すべき箇所です。
- 床
- 屋根
- 外壁
これらの部分はいずれも、材質や施工方法によって耐久性が大きく変わるため、建築時の選択が将来のメンテナンス負担を左右します。費用面に加えて、工事中の生活の不便さや、タイミングが子どもの進学時期などに重なることで家計を圧迫するリスクも考えられます。
床のメンテナンス~耐久性の低い素材に要注意~

床は人が歩くたびに摩擦を受け、窓からの紫外線や結露、雨水などの影響も受けやすい部分です。特に塩ビ系のクッションフロアなどは、10~15年程度で劣化が進み、張り替えや修理が必要になるケースがあります。
床メンテナンスの問題点
- コーティングはあくまで応急処置
塗装で表面を保護する方法もありますが、摩擦や紫外線を完全には防げません。再塗装も定期的に必要となるため、長期的には費用がかさむ可能性があります。 - 工事時の手間・不便
家具や家電を移動しながらの張り替え工事は、住みながらの施工となるため、時間も労力もかかります。
解決策
- 無垢の床材を検討
初期コストは高いかもしれませんが、耐久性に優れ、傷がついても補修が容易です。結果的に、長い目で見るとメンテナンス費用を抑えられることも多いです。
屋根のメンテナンス~スレート屋根の塗装サイクル~

屋根は日差しや雨風、雪などの影響をダイレクトに受けるため、劣化しやすい部分です。特にスレート屋根は施工費が安価で人気がある一方で、10~15年程度で塗り替えが必要となることが多いとされています。
スレート屋根のリスク
- 塗装剥がれ→スレート本体の劣化
表面塗装が剥がれると、雨水が屋根材に染み込みやすくなり、ひび割れやカビの発生を招きます。 - 塗装費用の目安
1回あたり50万円程度になることもしばしば。さらに放置すると全面葺き替えが必要になり、100万円以上かかる可能性もあります。
解決策
- ガルバリウム鋼板への検討
軽量で耐久性が高く、20~30年ほど塗り替え不要といわれるガルバリウム鋼板は、初期費用こそ高めですが、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。
外壁のメンテナンス~塗装やシーリングの寿命~

外壁は家をぐるりと囲む“外皮”であり、雨風や紫外線、寒暖差の影響をまともに受ける場所です。サイディング外壁などは見た目がおしゃれな一方で、10~15年程度でシーリングの打ち替えや再塗装が必要になるケースが多いです。
外壁メンテナンスにかかる費用
- シーリング打ち替え:30万円程度から
- 外壁塗装:足場代も含めると100万円以上になることも珍しくありません
放置した場合のデメリット
- 雨漏り・内壁の腐食
防水機能が低下すると家の内部へ湿気が浸透し、構造材の腐食やシロアリ被害のリスクが高まります。 - 外観の美観低下
見た目の古さが増すことで、資産価値の下落にもつながります。
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注文住宅で後悔!劣化が激しい箇所はどこ?

ここからは、一般的な「注文住宅で後悔しやすい例」を整理しながら、先ほどご紹介したメンテナンスの重要ポイントを改めて確認していきましょう。家づくりにおいては「内観のこだわり」「外観のデザイン性」などが重視されがちですが、経年劣化への備えも視野に入れておくことが肝心です。
内観

クッションフロアの劣化
家づくりの建築コストを抑えるために、床にクッションフロアを選ぶ方もいます。
耐水性が高い点は魅力ですが、塩化ビニールという素材ゆえに熱による変形や変色がしやすく、汚れやキズが目立ちやすいというデメリットがあります。
日当たりの良いリビングやキッチンなどでは、劣化速度が早まる可能性が高いです。
吹き抜けの手入れの大変さ
リビングや玄関ホールをおしゃれに演出する方法として人気の吹き抜けですが、「高所の窓や照明の掃除・メンテナンスが大変」「脚立や専用の道具が必要」という声がよく聞かれます。
また、実際に住んでみると冬の暖房効率が悪い、冷暖房コストが想定以上にかかるといったデメリットに直面する場合もあります。
外観

外壁の汚れ・シミ
一軒家の顔ともいえる外壁は、雨や紫外線のダメージが蓄積されやすい部分です。
予算の都合で外壁材に費用をかけられなかった場合、早期にシミや汚れが発生してしまい、美観を損なうことがあります。
たとえ光触媒サイディングやタイル、ガルバリウム鋼板など、耐久性に優れた素材を用いても、経年劣化を完全に防ぐことはできない点に留意が必要です。
片流れ屋根の水はけ問題
スタイリッシュな見た目で人気の片流れ屋根ですが、設計や施工の問題で水はけが不十分になると、屋根に苔(コケ)が生えやすくなります。
特に雨や湿度の高い環境が続く地域に建てる場合、十分な勾配設計や排水処理がされていないと、結果的にメンテナンス負担が高まる原因となります。
メンテナンスをしないとどうなる?

カビや雨漏り、健康被害も
メンテナンスを怠った家は、外壁の亀裂や屋根の破損を通じて雨水が入り込みやすくなり、室内にカビが発生するリスクが高まります。カビを長期間放置すると、アレルギーや呼吸器系疾患などの健康被害を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
光熱費の負担増
外壁や屋根の防水機能が劣化すると、断熱性能が低下し、冷暖房の効きが悪くなります。エアコンを長時間運転する必要が出てくるため、光熱費が高騰するリスクも無視できません。
定期的にメンテナンスが必要な箇所とタイミング

家を長持ちさせるうえで、具体的にどのタイミングでどの部分のメンテナンスが必要になるのかを把握しておきましょう。
築5~10年 | クロスの張替え、シーリングの打ち替え |
築10~15年 | 水回りのリフォーム、畳の表替え、給湯器の交換 |
築15年~ | 雨樋の交換、フローリングの張替え、屋根の塗り替え(または葺き替え)、外壁再塗装 |
築20~30年 | 玄関ドアや窓の交換(鍵・サッシなどの設備含む) |
上記の年数はあくまで目安ですが、実際には地域の気候・建築時の仕様・家族構成などによって、必要なメンテナンス時期は前後します。いずれにせよ、5年~10年ごとに点検を受けていれば、早期発見・早期対応がしやすいです。
家の維持にはアフターメンテナンスが不可欠

注文住宅の引き渡し後、住宅会社が定期点検や修理を行うサービスを「アフターメンテナンス」と呼びます。ハウスメーカーや工務店によって対応範囲や期間が異なるため、契約時にしっかりと内容を確認しておくことが大切です。
期間・頻度
一般的には以下のようなスケジュールでアフターメンテナンスが実施されます。
引き渡し後3ヶ月・6ヶ月・1年・3年・5年 |
10年点検、以降も指定の期間ごとに点検 |
構造耐力上の主要部分に関しては、法律により引き渡し後10年間は無償で修理対応が義務づけられています。また、条件を満たせば最長保証60年を設定するハウスメーカーもあるなど、近年は長期保証制度が充実しつつあります。
メンテナンスで住み心地も家の価値もアップ
長期的に住み続けられる
家は24時間365日、紫外線や雨、雪などにさらされています。メンテナンスを怠れば、劣化が加速して家の寿命を縮めてしまうことに。逆に、定期メンテナンスをしっかり行えば、家の寿命を延ばすことが可能です。
資産価値が高まる
家を将来的に売却や賃貸に出す場合も、メンテナンス履歴が明確であるほうが資産価値が高く評価されやすいです。また、水回りをリフォームして設備を最新にすれば、さらに価値向上が期待できます。
工務店のアフターメンテナンスを比較する際のポイント

工務店ごとにアフターメンテナンスの内容や保証期間、費用負担などは大きく異なります。以下の観点で比較すると、自分たちに合う工務店を見極めやすくなります。
初期保証と最長保証
初期保証 | 住宅引き渡し後の早期不具合対応 |
最長保証 | 初期保証後も適用される延長保証 |
最長保証には延長条件がつく場合が多いため、定期点検を受けることが必須などのルールをきちんと把握しておきましょう。
提供されるメンテナンスの内容
- 定期点検の頻度
- 修繕が必要になったときの対応速度
- 無料で対応してもらえる範囲
「外壁や屋根の補修」「シロアリ駆除」「給排水設備の不具合」など、どこまで無償でどこから有償なのかは工務店によって違います。将来の安心を得るためにも、契約前に確認しましょう。
保証期間の延長条件
長い保証を活用したいなら、定期的な工務店指定のメンテナンスや点検を怠らないことが前提になることが多いです。もし条件を満たさずに延長保証を受けられなくなったら、せっかくの特典が無駄になるので注意しましょう。
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島根県で戸建てを建てるなら石川工務店がおすすめ

島根県出雲市を拠点とする石川工務店は、伝統的な職人技術で高く評価されている建築会社です。職人たちは5年間の住み込み修行を経て技術を磨き、効率的で高品質な施工を実現しています。丁寧な作業や協力体制、柔軟な提案力が強みで、注文住宅だけでなくリフォームや増改築にも対応可能です。
アフターメンテナンスも充実しており、新築住宅に対して10年間の瑕疵担保責任を負ってくれます。また、資金計画のサポートも手厚く、助成金や住宅ローン減税の活用方法などをアドバイスしてくれるのも魅力です。
石川工務店の施工事例
石川工務店は、お客様の希望やライフスタイルに合わせたオーダーメイドの設計・施工を得意としています。キッチンや収納、外観デザインなど細部にまでこだわることで、理想の住まいを実現することが可能です。
石川工務店の口コミ
住宅性能に注目してハウスメーカーを探していたところ、職場の先輩にイチ押しされたのが『石川工務店』さんでした。理系の人なので間違いないとは思っていましたが、住んで納得。冬も乾燥し過ぎず、適度な湿度があるので心地よい空気感なんです。暮らしやすさも大満足。職人さんの技術力で、家に求めていたイメージを見事に形にしてくれました
— 日刊WEBラズダより引用
この口コミにもあるように、石川工務店は断熱性や気密性にも注力しており、夏と冬の寒暖差が大きい島根県の気候に合った快適な家づくりが期待できます。職人の技術力を活かして間取りを細かく調整したり、デザインにこだわったりできるため、こだわりのある方にもおすすめです。
会社名 | 有限会社石川工務店 |
住所 | 島根県出雲市塩冶町781-19 |
電話番号 | 0853-22-7165 |
公式サイトURL | https://daiku-is.jp/ |
Googleマップ(HTML): |
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◯さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます
有限会社石川工務店HP
まとめ

長期的に見据えたメンテナンス計画が“後悔”を防ぐ
本記事では、パナソニック ホームズ株式会社の意識調査結果や、家を建てて15年後に高額になりやすいメンテナンス箇所、そして実際の注文住宅の後悔例などを通じて、アフターメンテナンスの必要性を再確認してきました。
- 外壁・屋根・床などは特に注意しないと、早い段階で大きなリフォーム費用が必要になりやすい。
- 定期的な点検・修理を実施すれば、家の寿命を延ばし、長く快適に暮らせる。
- 外壁リフォーム費用は相場で100~250万円ほどかかる可能性があるため、十分な予算計画が不可欠。
- アフターメンテナンスの制度や保証内容は住宅会社・工務店によって異なるので、契約前に比較検討するのが大切。
- 島根県で家づくりを検討するなら、石川工務店のように職人技術やアフターサービスが充実した会社を選ぶと安心。
さらに、「戸建住宅の購入・建築意向者の9割が外壁メンテナンスで後悔」という調査結果も示すとおり、メンテナンス意識の低さは“良質な住宅ストック”を増やすうえで大きな課題といえます。国が目標としている「長寿命住宅」「ライフサイクルCO2の削減」を見据えるなら、建てた後の維持管理への視点をしっかりと持っておきましょう。
将来の教育費・生活費にも影響

メンテナンス時期は、子どもが高校・大学などへ進学する時期と重なることがあります。その時期は教育費が非常にかさむため、思わぬ出費が重なれば家計の負担も大きくなります。家づくりの段階から、長期的なライフプランを考慮して素材選びや施工方法を検討しましょう。
情報収集は早めに
- ハウスメーカーや工務店の公式サイト
- 展示場や完成見学会、オープンハウス
- 実際に建てた人の口コミ
これらを活用することで、メンテナンスに関するリアルな情報を早めに集められます。特に長期保証制度やアフターメンテナンスの範囲については、後悔しないためにも契約前にしっかり確認しておくべきポイントです。
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